読む機会(タイミング)「読機」と「ミヒェル・エンデ作 モモ」-再読っておススメ-
【本を読んだ後にした行動】
モモを読み終えた後にした行動。それは
自宅にある本のページ数チェックだった。
それは読破する予定の時間よりも読み終
わる時間が遅くなることを気にしながら
読んだからだ。私にとって353ページあ
る本は分厚く感じたし実際家にあった本
は大体200~250ページのものだった。
学生の頃は厚みなんか気にせず読んでい
たはず。この本を読み終える時間をはか
ることもなければ、それを考えることも
なかった。今は本を選ぶ時に厚みがある
と読めないかもしれないと心配が先。読
みたい本を探してたと言うよりは、短時
間で意味のある本を読まなければいけな
いと思っていた。誰に言われたわけでも
ない。
気づかないうちに時間の使い方が
学生の頃と変わっていてモモに出てくる
「灰色の男」を連想した。灰色の男は目
に見えないように動いて街の人たちをコ
ントロールしていた。知らないうちに自
分がやっている行動が本当に自分の心で
思ったことなのかハッとさせられる。ま
さかモモが類まれなる傾聴スキルを持っ
ている主人公だったとは知らなかった。
38歳の私には、モモは以前読んでいた本
とは全然違う本となってインプットした。
【24時間は平等/使い方無限/ルールはない】
本を読む機会のことを「読機(ドッキ)」
と言うらしい。小学校高学だったか1
度モモを読んだことがある。当時の私
はどこまで理解していたのだろう?単
に読書感想文の対象のために読んだの
か定かではない。印象として残ってい
るのは、「時間どろぼう」というフレ
ーズ。年末年始にかけて効率よく時間
を使うのとはどういうことなのか?と
意識していたからだ。時間の価値とは?
などを考えなおしている時に「時間ど
ろぼう」という言葉を思い出し読みた
くなっただけ。ちょうど私にとってモ
モを再読するいわゆる読むベストタイ
ミング=「読機」だったようだ。
【自分にとって何が大切なのか?】
灰色の男が「床屋のフージー氏」へ説明
した「インチキで人をまるめこむ計算」
には舌をまいた。たたみこまれた戦略で
のやりとり。時間を貯金して貯めた分に
利子をつけるなんて面白いね。そのため
に無駄を省く大人たち。灰色の男が説明
した無駄なことを「そうだ」と判断を下
したのは本人。でもその過去があって今
があるはずなんだよ。無駄という捉え方
が安易なだけ。自分が大事にしているも
のを見失わず、自分の人生を歩んでいか
なければ。再読すると違う物語のように
感じる。昔感動した本や、1度難しいと
思った本をもう1度読む再読をおススメ!