志村ケンの変なオジサンならぬ自転車オジサンの葬式からの繋がりと人生をふりかえる。
幼い頃、必ず自転車でやってくるオジサンがいた。
自転車オジサンという印象しかない。どんな会話を
したのか全然覚えてないけど、よく笑うその人。
考えると「誰なの?」って聞くことはなかった。
家にやってくるというのは、誰かの友達なんだろう。
それぐらいの考えしか思いつかなかったから。
去年の丁度今頃に、〇〇さんが亡くなったと母から
連絡がきたけど名前だけではピンとこなかった。
そこで初めて、母と異父兄妹だと知った。16歳も
離れた母のお兄さんが自転車オジサンだったとは。
そしてオバァが再婚者だっとは初耳で驚いた。孫の
私には知らなくても良い情報だったのかもしれない。
初めて見る自転車おじさんの家族。今まではどこかで
すれ違っても他人だったけど、その日からは親族に
なる感覚。「どこかでは繋がるのが沖縄だよ」なんて
言うけれど、沖縄せまいなぁ~と思うことは沢山ある。
だからこそ、疎ましく感じることもあるある(笑)
それでも県外に住んでいるという、自転車オジサンの
家族が今度また沖縄来るときには観光案内をしてあげ
られるかもしれない。反対に、私があちらへ行く際に
お世話になるかもしれない。「これからは、もっと
交流をしていきましょう」と相手側から言われた時に
母ちゃんが涙した。きっと私が知らない異父兄妹とし
ての関係性があったのかもしれない。そう思いながら
背中をさすった。知らなかった母ちゃんと自転車オジ
サンの人生の1ピース。歩いてきた人生、振り返ると
ほんと沢山の出来事がつまっている。思い出話を語る
ことが供養にもなるのなら昨日は最高な供養だった。
沖縄行事、旧暦1月16日は亡くなった方の正月。
あの世でも自転車に乗っているのかなぁ~なんて
青い空を見あげた私。